LIGHT AND DISHES no.30レポート 「自分らしいデザインを軽やかに貫く」

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▲ 名作椅子を紙模型にしたキット 1:16 シリーズのこれは、ジャスパー・モリソンのもの

30回目を迎える記念すべき今回のゲストはデザイナーの安積朋子さん。友人として長い付き合いでもあるのですが、参加者のみなさんを通して改めて朋子さんの魅力を感じることができました。
ロンドンに渡ってこれまで、デザイナーとしての仕事、生活者としての日常で一番に聞いてみたかったのが「日本人」として意識するときのこと。そして「言葉/語学」。海外に留学したり仕事で海外に渡る人は、その渡る国の文化を吸収し、自分を通してその国の空気をまとったモノを生み出すと思っていました。日本に帰国しても、日本以外の国のから影響を多大に受けたモノを発信するのだと

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朋子さんの話しを聞いてみると、結局は日本人ぽいもの、日本人としての自分らしいものを生み出していることに気づくのだそう。
それは、他の国からロンドンに来た外国人も同じなのだそう。生まれ育った環境、国のアイデンティティーは住む場所、国が変わっても変わらないのですね。言葉については、今でも話す英語はイギリス人の旦那様に直されるのだといいます。長く住んでいても、英語が完璧になることはないとも断言していました。そして、話す英語もいつまでたっても日本人ぽさは抜けないと。なんだか面白いですね。
こんな普通のありきたりな質問でも、その人の人柄が表れます。他、今回の参加者の半分くらいがデザイナーさんだったりしたので、質問もあり大ヒット作のLEMチェアの製作までのお話し、そしてロンドンでの生活、プライベートのことなどまで及び、とても盛り上がる内容になりました。私が印象深かったことをいくつか。

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朋子さんは、ユニット時代とこれまで、デザインの第一線で活躍してきた人。ヨーロッパの著名なデザインブランドとの仕事も多く、さぞ今後もその第一線の仕事をキープしつつもっと大きい仕事をしていくのかと思っていましたが、彼女の目指す仕事のスタイルは、自分が精神的に心地よく楽しくできるところと仕事をしていきたいのだと言います。それは、有名な大きな家具ブランドや企業とということではなく、まだそんなに知られていなく、小さい規模のところとでも、社会的に意義のあることをしている、環境や人の生活に配慮している考えをもっているところと仕事をしていくということ。

朋子さんは石巻工房で発表している家具もそうですし、今回新作の発表もあっての帰国だったのですが、それも地球温暖化に対する視点から流氷をイメージした形のソーラー発電の照明にも思いは込められています。いま、朋子さんのライフワークのひとつにもなっている1:16(one sixteen)の紙模型シリーズ。世界の名作椅子を1/16のサイズにした紙製品。こちらも現在12個めまで発表発売されています。これに関しても、みんなが何気に目にしている名作椅子を模型でアーカイブしていくことによって、デザインの歴史を知るきっかけになります。この日も参加者ひとりひとりにプレゼントされました。ありがとうございます !
もうひとつ、彼女が幸せになる秘訣を話してくれました。それは、自分よりも若い世代から影響をうけたり、コミュニケーションをその世代の人たちととること。それは、自分がそれまで知らなかったこと、場所、人と出会うことになり、心のゆとりを得ることにもなると話してくれました。

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▲ この日のメニューのひとつ、朋子さんの故郷、広島の名物のお好み焼きソースをつかった、フィッシュ&チップス

仕事でも、「後で、自分に返ってくるだろうことのための、別のことをやっていく」と。いま直面していない、すぐには仕事として成果とならないかもしれないことのために挑戦したり、関わっていくということ。いつも朋子さんには会う度にハッピーオーラを感じていますが、この話しは私にも新鮮にストレートに伝わってきて、元気とパワーをたくさんもらったような気がして余韻がいまでも残っています。

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朋子さん、みなさんありがとうございました !
店主 : 谷田宏江

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