LIGHT AND DISHES no.14 レポート” how do you think it should be ? “

照明デザイナーの面出薫さんの LIGHT AND DISHES
照明関係の割合が若干多い参加でしたが、ほとんど難しい話は無く、楽しく美味しくあっとう間の時間でした。

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面出さんは、ニコッと笑って会の始まる10分くらい前に現れました。
ジムで泳いで来たという面出さん。今年66歳という年齢を感じさせないパワーが伝わってきます。
世界4カ国巡回の光の展覧会 Nightscape2050を今年の6月最終地東京で終えた、面出さんに聞きたいことをいくつか。
全世界で3万人の来場があったというこの光の展覧会。
それぞれの国での反響はさまざまで、10 年先を予測するのにも国が違うと反応や意識も違うと。日本人と、ドイツの人が良いと感じるものの相違や、展覧会で流れていた識者たちのビデオメッセージを見ていても各人の相反する未来に対する見解がとても興味深かったような気がしています。
展示の内容も、異なる国と環境で趣向の違う部分もあり。

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まず聞いてみたのが私もAXISjikuのLighting Editの取材も兼ねて訪れたシンガポールでの展示の一部について。
映像のコーナーがあるスペースの外壁に面出さんが直筆で書かれた英語のフレーズ
「What do you think our nightscape will look like in the year 2050 ?
To put it in another way , how do you think it should be ?」
これについて、なぜそのような問いかけをしたのか。
面出さんは、よく” should be “ という英語を使うことがあるそうです。それは、物事に対して関心をもつこと、ポリシーを持つことが大事だと思っているからと。

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今回の展覧会は、ご自身の仕事の実績やプロジェクトを発表する展覧会ではなく、広く多くの人たちと一緒に光の環境を考えていこうと提案する”プラットホーム”のような内容にしたかったと言います。だからこそ、未来の私たちの環境をとりまく光について、どう向き合っていくべきかという問いかけなんだと。
私は、最終地である東京・月島での展開には近所であったのもあり6回訪れました。その度にライティング・パビリオンの映像コーナーでは何度も感涙したのですが、具体的に「何」に感動したのか・・というと、言葉で表すのが意外と難しく。夕暮れの陽の落ちていく様をみていてなぜか泣けてくる・・というようなのと一緒で、” 光 “というものは、自然光でも人工光でも人の心を動かす力があると思うのです。

「面出さんにとって、これまでの仕事で一番うれしかったこと、または印象に残っていることは 」
このような質問は、答えることが難しい・・とは思うのですが、聞いてみました。印象に残っていると言えば、” 国立長崎原爆死没者追悼平和記念館 ” だと。これは、照明デザインをして、出来上がったのを直に見て、想像以上の仕上がりに、震えたと言います。光源がLEDなどの先端のものに変わっていく時代。以前のものと見えがかりが変わっていったり、そもそものものが無くなって全く違うものに変わっていっても、この長崎の記念館については、デザインスピリットは変わらず残っていくのではないかと言います。
常々、私が思っているのは、もっと照明デザインに対してフォーカスされてほしい、または関心の度合いが高くなっても良いのではないかと。
面出さんは、”批評”されることが、その分野にとって認知を高めることになると言っていました。

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以前に、面出さんは建築の分野の方に「照明はバブリーな仕事だよね」言われたことがあるそうです。社会的に地位の高い人々に対してのものではないか。これもある意味”批評”の一部であり偏った認識。このような感覚があることが、関心の一歩になるのかもしれません。
お聞きしていて、光に対して、無関心なのは「自分たちにはコントロールできない」と諦めているという先入観ではないかと私は思いました。マイナスのイメージのように見えることが、実は興味や関心が集まるスタートなのだとすると、全てがキッカケでありより良い光環境を提案できるチャンスなのですね。
市民参加のフィールドワークを行っている、照明探偵団はそんなキッカケをつくってくれるているプロジェクトなのだと改めて思いました。
面出さんは、お話しを聞いていると何事に対しても好奇心を持っていることはもちろんのこと、楽観的に前に進んで生きている人なのかと感じました。
好奇心という面では、30年続けているという伝統芸能、新内節。面出さんの声がカウンターの隅から隅まで通るのは声が高いということではなく重みがあるからなのでしょう。
今回は、私は自分の尊敬している方・・・ということもあり、いつもよりも緊張をして臨みましたが、参加してくれたみなさんの雰囲気と面出さんの気さくさに助けられ(笑) とても楽しく充実の時間をつくることができたと思います。

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贅沢を言わせていただければ、面出さんの回はぜひ年一でやりたい !! と切に思った次第です。
面出さん率いるLPA の今後のプロジェクトもきっと大きな注目を集めるものがたくさんあるようですし、これからもずっと追いかけたいと思いました !
面出さん、みなさん、ありがとうございました 。

* たにたやの店内には、面出さんの著書がたくさんあります。今回も2冊寄贈いただき増えました ! ぜひとも来店の際は手にとって見てみてください。

店主 : 谷田宏江 

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